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こだわりの食を求めて 取材日記

2005/12/02 韓国喰い倒れの旅 その2

喰い倒れツアーご一行様、2日目。わたしたちは、ホテルロビーに早朝集合。

昨夜、あれだけ飲んだにも関わらず、わたくしの肝臓は実直かつ精力的に任務をこなし、二日酔いなどとは無縁の清々しい朝。しかしながら、メンバーの数名はまだアルコールの余韻が抜けきれず、一軒目は二日酔いに効くスープの店に行くことに。

秋の乾燥しきった寒さが肌を刺すなか、約10分ほど歩いて到着したのは「チョンジンオク」(02-735-1690)。店内は長椅子がいくつも並べられた町の食堂風情。

店の看板料理のヘジャングッというスープは、血の塊やセンマイや野菜などを煮込んだもので、みかけもかなりの迫力。血の塊が器の中にどかんと盛ってあり、ブータンノワールやレバ刺しが大好物なわたしも、この迫力に少々気圧され気味。

とはいえ、興味津々で一口。ん〜。ホルモンと野菜の両方の甘みが、鍋の中で大量に煮込まれるうちにぐるぐると一体化して、塩味のモツ鍋をイメージさせる。血の塊はというと、食感はふわっとやわらかく、そのやわらかさが、これまたビミョーでリアルで、なんちゅうか、はい。。。。

しかしこの店を出た後、二日酔いチームが、ウソのような復活を遂げたのは、きっとあのスープのお陰やと思うております。韓国で同じようにツライ状況におかれたときには、この店に直行することをオススメします。

そして次に向かったのはポッサムが食べられる店。外の寒さから開放され、暖かい床にほっと胸をなでおろし、大皿で一緒に盛られて出てきた茹で豚とキムチを食べました。

聞くところによるとポッサムにつかうキムチは浅漬け、前菜として食べるキムチは古漬けのものであることが多いんだとか。寒い寒いといいながら、ここでもビールを飲む二日酔い復活組の気合いの入り方に、ある意味敬意を表しながら次なる店へと場所を移す。

で、次に食したのは、すいとんとチジミ。今回の喰い倒れの旅で向かう店は、全て確実な情報スジから仕入れた、お墨付きの美味しい店ばかりだから、わたし的にはどこへでも連れてって!、、、な心境。

店の名前は「スーチェービー」(02-735-2965)。厨房では、おばちゃんたちが手に持った薄いピザ生地のような麺帯をちぎっては鍋に放り、ちぎっては放っている。

そして運ばれてきたすいとんは、不揃いながらもきしめんに近い薄さで、噛むと周囲はプニュプニュとしていて中央部分はコシがあり、つるんと喉に落ちていく。美味しいなぁ。懐かしいなぁ。

ん?懐かしい?なんでやろ?なんで懐かしいんやろ?

そこでお店のヒトにこのスープのダシの作り方を聞いて、エラく納得。ダシにはカタクチイワシと昆布を使うというんだけど、これが九州地方のお吸い物の味にそっくりなの。九州人としてのDNAがここでも騒いだわけや。

それからチヂミも美味しかったぁ。生地が適度に空気を含んでいて海鮮類は歯応えがよく、いくらでも食べられちゃう。客足が絶えない理由がわかるってもんです。

さぁて、かなりお腹が一杯になったところで、次はどこに行くの?え、お汁粉? いいねぇ。

ってことで、その名も「ソウルで2番目に美味しいお汁粉の店」(02-734-5302)。ここでは、お汁粉の他にも数々の漢方茶が戴けるんです。鹿の角のお茶は、結構苦いんだけどクセになりそうな味で、ニッキ入りの冷たいお茶は男性陣に大好評。

そして肝心のお汁粉は、日本のお汁粉のように液状ではなく、こし餡を少し湯で溶いたくらいに濃厚で甘さも程よい。トッピングの栗はポックリとしていて全体を掻きまわして食べると、シナモンの香りがゆっくりと広がるの。ご馳走様!

さて、これからは夕食まで自由行動、といっても夕食まで3時間ほどなんだけど、わたしには張り切って行きたいとことがあったのであります。それは、エステ。やっぱりね、一応は女性でございますからね、多少の努力はね、しないといけないと思うわけですよ、たまには。

しかしこのエステがこのツアー最大の難所でありまして、なにしろ飛び込んだ先が日本語が一切通じない、庶民的なところだったから、アクシデントが続々と勃発。

途中、わたしは茹でダコになったり、まな板の上の蒟蒻になったり。詳細は、ここじゃ書けないのが残念だけど、しかし、とりあえず終了し、急いでホテルに戻り、いざ夕食へ出発!

夜の帳がおち、狭い路地が入りくんだ街でタクシーを降りると、辺りはすっかり食欲増進モード。もちろんわたしも、食べる気マンマン!なんだけど、目指した店にはすでに長蛇の列で、そのまま30分並ぶことに。

この店の推薦者は、今回の喰い倒れツアー唯一の子持ちマダム。超セレブな彼女が、前回ご主人と一緒に来店して大感動したというから、相当な店だということで、栄えあるツアー2日目の夕食の店にチョイスしたんですが、期待をはるかに上回る、いやー、万歳三唱の店でございました。

店名は「タッハンマリ」(02-2275-9666)。直訳すると“鶏一匹”ということだそうで、出される料理もそのまんま。鶏を丸ごと一羽煮込む鍋料理なんですが、この味わいがですねぇ、もうね、とてつもなく清潔なんです。

同じく鶏を煮込むサムゲタンとも違うし、途中からいろんな香辛料を加えて味を七変化させて食べるから、まるで上質なワインのように、刻々と変わる味わいを楽しむことが出来るんです。さて、では待ちに待った鶏鍋を食することにいたしましょう。

でっかい洗面器のような器に入った鶏は、冷えたスープの中に沈んでいて、それをテーブルの上でグツグツというまで煮込み、少し白濁しかけたところのスープをひとくち。

鶏の旨みというよりは甘みがいっぱいで豚や牛にはない、のほほーんとした優しい味わいがね、舌の上にすぅぅーっと広がりなんだかホッとさせてくれるんですよね。あ〜もう、この時点でわたしの頬は紅潮。

スープの次は鶏。ハサミとトングでザックリ切り分け、テーブルに用意されている辛さ控えめの唐辛子やマスタード、酢を好みの味に調合したたれで食べるんですが、あれだけダシが出ているにも関わらず、鶏肉にはパサツキを感じず、身離れがよい。こりゃ、やみつきになりそう。

でも、もう少しスープをじっくり味ってみようと手を伸ばしかけたところで、ツアーの同行者であるレストランの3代目が、お店のヒトが運んできたニンニクを鍋の中に放りこもうとしている。だっ、、だめーーっ!ちょっとまってぇ。まだ投げ込まないでぇぇぇ!

こんな清らかな美味しさなんてめったにないんだから、ニンニクで化粧する前にスッピンな味を別皿にキープさせておくれ〜。わたしは慌ててアルマイト製のカップに入るだけのスープ注ぎ、宝物のようにキープ。

それを待って3代目はニンニクを投入、先程とは一転して力強いコクが生まれた。イケる!旨い!さすがだねぇ。ニンニク入りのスープは、手元の自家製ダレに入れると味わいがさらに複雑化。

さらにさらに鍋の中に真っ赤な唐辛子を入れたアカツキにゃぁ、まさに韓国の夜にふさわしい刺激的で濃厚な様相を呈し、どんなに食べても 食べ飽きない。この店、絶対オススメの一軒です。

あーもう、お腹一杯ではちきれそう。じゃ、後はホテルに戻ってバーで一杯、、、、、飲む前に、え?もう一軒行くの?あ、そう?了解。

そして、向かったのは大豆もやしと海鮮を、やや辛に炒めたものを出す店。これまた美味しくいただき、そして、ここでやっとホテルに戻り、バーでワインを何本か空けることに。

ちなみにこの日は、わたくし少々記憶がアヤシイ。そして、3日目の朝は、7時に集合。

朝やけのなか、街の食堂で豆腐チゲ、サムゲタン、焼き餃子、水餃子、牛のスープなどを余すことなく堪能し、各自空港に向かったのでありました。

ふぅぅぅ。さすがに食べ疲れた!おしまい。

追伸:喰い倒れツアー、次回は台北、らしい。

〈取材・文 猪口由美〉

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