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わたしが個人的に大好きな漁港、八幡浜の何回目かの訪問時、少し時間がとれたので、長くお付き合いしている干物の生産者のところに立ち寄ったときのこと。
ひとしきり、次号の商品についての話をし終わると、魚の目利きとしてはベテランの菊地さんが『美味しいじゃこ天があるけん、紹介しますわ』という。
おっ!わたしが最も反応する「美味しい」という日本語が飛び出したからには、そのじゃこ天を食べないわけにはいかない。
そこで菊地さんに案内してもらい、そのじゃこ天の生産者の店へ向かい、じゃこ天を買ったあと、菊地さんが店の方にわたしが何者なのかを説明してくれました。
しかしながら、店の方はセコムが通販とかいわれてもどうもピンときてないらしく、わたしもどう挨拶していいものやらビミョーな心境となる。
だってね、何しろ『セコムの食』は知り合いの紹介とか、何かしらの縁故があるから掲載します、というのを一切排除して商品選定をしているから、ここで前向きな挨拶して、商品を食べてみて掲載に至らなかった場合、紹介してくださった方にも申し訳ないし、あと味も悪いですもんね。
だから、その場はお互いよくわからないまま、わたしはその店のオリジナルといわれて渡された、普通と違う色のじゃこ天とともに東京に戻りました。
自宅に着き、ワインを飲みたいと思ったものの、その日の収穫がじゃこ天だったゆえ、ビールを取り出し、持ち帰ったパックの封を開ける。
なんだかねぇ、つみれみたいな色してて、でもじゃこ天っていわれたしな〜。でもさ、商品名が『これが漁師のくいもんじゃぁ』なんて、もっとシンプルな名前の方がいいんじゃないの?と、いつもの如くひとり言をいいながら、パクッと食べた瞬間、、、。「あ、旨い!」
「ちょっとこれ、焼いたほうがいいね。生姜あったかなぁ、、。」と更にひとり言をいいながら、オーブントースターで数分加熱して、再度口に運んでみる。
「まいったなぁ〜。旨いわぁ、これ。明日、会社に持っていかなきゃ。他のスタッフにも食べさせなきゃ!でもなぁ、もう一枚だけ食べとくか。な!」
、、ということで、翌日会社で試食。すると案の定、責任者のヨシダさんも旨い!という。そこで改めてこのじゃこ天の生産者に連絡を取り、また大好きな八幡浜に向かうことと相成りました。
松山空港でレンタカーをピックアップし、もうすっかり走り慣れた道をお気に入りのCDと一緒に快適に走る。すこーんといい天気で青い空にぷかぷかと浮かぶ雲が、流している音楽ととても合っていて、ご機嫌なまま時間通りに現地に到着。
そして店の前で「失礼しまーす」と何回言っても、だれも出てこない。約束したのになぁ、、と思っていたら、中からお店の方が『今日だっていうのは分かっていますから、もう少しで戻ってきますから』とのこと。
待つことしばし。数台の自転車が勢いよく止まる音と野球のユニフォームを着た子供のにぎやかな声のまんなかにいるのが、あ、鳥津さんだ。 子供と同じ坊主頭だ。
『すんませーん。お待たせして。子供と外に行っとりましたけん。』うん、見たらすぐわかります。(^^;
さて、では美味しいじゃこ天について、お話を聞かせてくださいね。 ・・・つづく。
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この取材日記は、メールマガジンに掲載されたものを再編集したものです。
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