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こだわりの食を求めて 取材日記

2007/03/30 バウムクーヘン<その1>

素朴だけどおいしい。
いや、素朴だからこそ味わいに明らかな差がわかるものって ありますよね。

セコムの食」でご紹介している商品にも、そんな美味がたくさんありますが、なかでもこの商品の評価はうなぎ登り!

街角で売られているバウムクーヘンと、どうしてこんなにも違うのかと思うほど、 しっとりしていて深みがあってホントにおいしい。

一体何が違うのか?
そのおいしさの秘密を知りたくて、2007年春、ちょうど選抜高校野球が開催されている西宮市に向かいました。

お店で出迎えてくれた生産者の大隈さんは、60歳を過ぎた今でも超現役で、羨ましいほど肌つやがいい。 まずは喫茶スペースに案内され、いろいろ話を伺うことに。

大隅さんは、パティシェを目指して数年経ったころに、縁あって働いた店がドイツ菓子店だったのをきっかけにドイツ菓子の職人になることを決意。日本である程度の経験を積んだ後、周りのすすめでドイツ・ハンブルグで修業をしました。

ドイツは、土地が肥沃なフランスやイタリアなどとは実る作物が違うため、おいしいお菓子を作るためにはどうしたらいいかを、職人たちは昔からすごい努力をしてきたのだそうです。

『小麦粉のふるい方一つとっても、いかにして膨らみにくい粉をふっくらとしたお菓子に仕上げるか、彼らは長年の経験で その技術を持っているんだよね。それを学べたことは私にとって大きな財産だよ』

確かにそうだよね。素材に恵まれない環境でおいしいものを作れる技術を持っていたら、良い材料が手に入ったときには、さらにおいしいものが作れるもんね。

話し好きの大隈さんは、話を始めたら、も〜止まらない。そして菓子職人として40年近い経験を持つ彼の話には、職人としての真髄がありました。

『私たちはずっと同じお菓子を作り続けているんだけど一年前と今作るお菓子とは、味が同じじゃだめなんだよ』

『誰だってそうだけど、初めて食べたときの感動と2度目に食べたときの感動は、どうしても2度目の方が薄くなってしまうよね』

『だけど、私は2度目も感動してもらうお菓子を作るためにこの仕事をやっているんだよ』

『そのためには、同じことをやっていてはダメ。材料をさらに吟味して、技術をさらに磨いていかなければならないんだ』

『だけど良い材料って言っても一つのケーキに入れる量には限界がある。』

『でもね、どんなに入れても限界がないものもあるんだよ。それは、お客さんへの思いだね。これはどんなに入れても文句は言われないし、味のバランスが崩れることもない』(^.^)

この話をしているときの大隅さんの目は、とっても優しくてキラキラしていたんですよね。

大隅さんが手がけるバウムクーヘンのおいしさの最大の秘密はこれだったのか!と、大きく納得。

それからわたしは、大隅さんに連れられて、実際にバウムクーヘンを作る工房に移動。 ここで大隅さんに、ずっと気になっていたことを質問してみた。

「あの、大隅さんが作るバウムクーヘンって、真ん中が膨らんで端が細い形になっているんですが、あれはどうやったらそうなるんですか?」

『あぁ。それはね、これを使うんだよ』

「へぇ〜。そうなんだ。じゃ、早速作り方を見せてください!」

・・・続く。

〈取材・文 猪口由美〉
バウムクーヘン スタンダード
バウムクーヘン クラシック

取材時の写真

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