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こだわりの食を求めて 取材日記

2007/05/25 小笠原取材日記<その4>

小笠原取材3日目の夕方。

小笠原の父島を丸ごと1周して、何人かの生産者の取材を終え、最後に立ち寄ったのは、島の物産店。 いくつも並んだ商品のなかで、「試食できます」と書かれたものは業務上、ことごとく試食。 これ、当然。

パクパク。 なるほど。
パクパク。 うんうん。
パクパク。 ほぉ〜。
パクパク。 ん? んーっ!

こっ、これってなんてチャーミングな味なの!

ジャムの瓶に入った「それ」は、レモン味とパッションフルーツ味があり、それらのフルーツにバターを合わせて柔らかくしたような味わい。

白いふかふかのパンにたっぷりと塗って、軽くトーストしたらさぞや美味しいだろうと、即、ゲット!ついでに、同じく2種類のフルーツジュースもゲット!

で、美味しいものをみつけてしまったわたしが、次にやるべきことといえば、、、、そうなんです、取材なんです。

つい先ほどまで父島を案内してくれていた役所の方に厚かましくも電話をして、ことの経緯を説明。

快く先方へのアポイントを取ってくださったおかげで翌朝には、この工房が取材できることに。よっしゃ! 

ホント、周りの人の協力あってのわたくしだわぁ。ありがたいわぁ。

そしてこの日は、小笠原滞在最終日とあって、宿泊している民宿ではなく、街へ出て郷土料理を食べることにした。

散々思案したあげくに選んだ店は、これまでに知り合った「ネイティブ小笠原ん」たちの多くが勧めてくれた割烹。

魚も野菜も美味しかったけど、とりわけ印象に残っているのはウミガメの刺身と煮物。

小笠原には、以前からウミガメを食べる文化がありました。

今では動物保護の条例に基づいて許可されている数を遵守し、自然と共存をしつつ、地元に根付いた食文化をも継承し続けているんですね。

で、味わいはというと、赤身のクセのない部分は馬刺しに近い印象で、身は赤く脂身はそれほど多くはない。ほのかに海草のにおいもする。

それに比べ内臓の方は、かなりの脂分がありとても個性的。父島では醤油味、母島では味噌味で煮込むことが多いのだとか。

モツ大好きな「モツラー」のわたしにとっては美味だったけど ダメな人は、徹底的にダメだろうな、の味でした。

で、郷土料理を食べた後は、民宿に戻って地元で人気だというマッサージ師のお世話になる。

癒されるはずの離島出張で、ここまで身体を酷使して、マッサージを受けなければ耐えられないほどの状況になるとは、まったく予想外。

さらにこの夜は、小笠原を強烈な低気圧が通り過ぎるとあって、風がすごいのなんの!

1度は眠りについたものの、まるで駐屯している自衛隊が一斉に動き出したかと思うほどの、グワォーーッというとてつもない風の轟音で、夜中に何度も起される始末。

自然とともに生きるって、大変なことだわぁ。ふぅぅ。

そして迎えた翌日。

朝イチで、役所の方と合流したわたしは、小笠原最後の取材先となるであろう工房に向かった。

出迎えてくれたのは、商品同様に柔らかい雰囲気をもった女性オーナー。

ちょうど工房が建て替え工事中とのことで、仮設工房のなかで話を聞くことになり、まさに膝を突き合わせながらの取材になった。

前日、わたしが試食して美味しいと思った商品は、レモンカードなるものでした。

レモンカードは、レモンに卵黄や砂糖、バターを混ぜてクリーム状にしたもので、イギリスではスコーンなどとともに食べるもの。酸味がやさしくてバターの風味が効いた、リッチな味なんです。

一方、パッションフルーツカードは、レモンカードの製法はそのままに、小笠原特産のパッションフルーツで作ったもの。

2種のジュースも美味で、酸味と甘みのバランスがよく濃縮タイプだから、ヨーグルトやアイスにかけても良さそう。

オーナーは、小笠原で収穫される果物を使って何か美味しいものを作りたいとの発想から、これらの商品を作りはじめたとのこと。

彼女の商品作りに対する真摯な思いを取材したわたしは、一連の商品を会社に持ち帰り、改めて試食したのち小笠原に連絡をいれ、交渉。

「セコムの食」でご紹介するために、調整中ですので、もう少しお待ちくださいね。 (^.^)

レモンカードの工房を出たあと、役所の方とお別れしたわたしは実はもう1ヵ所、気になっていたところを、1人で 訪ねてみることにしました。

それは、一般に公開はしていない「海亀の解体」現場。

わたしはこれまでに、馬や鯨の解体現場を取材してきましたが、それはみな、単なる興味ではなく、ひとつのことを伝えたいからなんです。

それは「食べ物には皆、命が宿っている。わたしたちはその命を糧として生きてるんだ」ということ。

亀を食べる、と聞いてすぐに「かわいそう」だとか「残酷」だとか思う方も多いと思います。

だけど、それを言うならば、豚ちゃんにだって牛にだって、玉葱やクレソンにだって同じように思ってほしいし、食べる以上は、大切に思ってもらいたい。

この仕事を通じて、いろんな現場の取材を重ねれば重ねるほど、口にする全ての食べ物に対しての感謝を忘れちゃいけないと、ホント、毎回思うんですよね〜。

自分の人生勉強にも大いに役に立ってマス。(^^ゞ

さて、これをもって小笠原の旅も終了。

あとは船に乗って帰るだけなんだけど、でもどうやら「ネイティブ小笠原ん」たちの長い経験上、今日の波は、尋常ではないらしい。

「いつ帰るの?」
『今日なんです』
「あら〜。酷いよ今日は。かわいそうに」

役所の方も、生産者も、ちょっと立ち寄った店の店員さんも全員が全員、キャリーバッグを片手にノンキな顔をしているわたしに哀れみの視線と、苦笑いを送ってくる。

そして彼らの視線と苦笑いが、どれくらい的確なものだったかを、船に乗り込んだ数分後に、知ることになってしまった。

まだ出航していないというのに、船はまっすぐに立っていられないほどの揺れで、乗客のなかには船に乗った瞬間に、トイレに駆け込むものさえいる。

さらに出航してからは、この旅で経験してきた船揺れを凝縮してさらに低気圧をまぶしたような「ご冗談でしょ!」な状態となってしまった。

左右の甲板は、危険回避のため閉鎖され、歩いている人はほとんどいない。トイレに行こうにもあまりの揺れで何度も転びそうになる。

ベッドに横になり、本を読もうとするものの、集中できないほど、右へ左へと身体が振られて、もう大変。

ペットボトルから水を飲むのにも一苦労で棚に置いた荷物が、
どどどーっとベッドに落ちてきて、試食用に買ったレモンカードの瓶が、凶器にでもなりそうな勢い。

そのうえ、低気圧の影響で、東京到着が予定時刻よりも、最大4時間も遅れるというアナウンスが!

結局、この日もろくろく眠ることができず、ベッドでまんじりとすごす以外になく、あまりに危険が伴うため、シャワーもパスせざるを得ない。

28時間の長旅を終えて、竹芝桟橋に着いたときにはもう会社に元気な声で電話をする気力さえなく、用件のみで
「じゃ、もう帰ります」

しかしながら、この時点でわたしの頭の中を占領していたのは「疲れ」でも「睡魔」でもなかった。

電話を切ったわたしは、そのまま揺れ揺れの身体に鞭打ってお尻を引っぱたいて、山手線の車内になだれこみ、品川駅へ。

改札を出てゼェゼェいいながら、大好きなスコーンが売っている店に飛び込み、大至急でスコーンを2個購入。

ぼろ雑巾のような船旅で、泣きそうに辛かったのは「空腹」だった。

満足できないものを食べて空腹を紛らしても精神的にストレスが溜まるだけだと思い、帰りの船では固形物は殆ど口にせず、我慢に我慢を重ねたわたくし。

スコーンの支払いを終えた後、店を出た瞬間に、周りの目なんて気にする余裕すらなく、袋をあけて パクーッ!

んーっ!おいしーい!
とにかくこのスコーンが食べたくて食べたくて、仕方なかったのよー。

涙がでるほど、しあわせだわぁ〜!

よかったぁ。小笠原取材の最後を、美味しいもので締めくくれてよかったわぁ。

だけど、、、、。

現地で新たにレモンカード&パッションフルーツジュースを見つけてきたってことは、小笠原に再訪するということを意味する。

小笠原の神様!じ、次回はぜひ、穏やかな波で迎えてくださいねーっ。

小笠原取材の長い旅ここで、おしまい。

〈取材・文 猪口由美〉
小笠原のラム酒

取材時の写真

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