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こだわりの食を求めて 取材日記

2008/05/30 新城さんの島もずく〈その2〉

石垣島の海人、新城さんのもずく漁の取材で訪れた石垣島。

わたしは、Tシャツの下に水着を着込み、顔には白浮きするほど日焼け止めクリームを塗りたくり、ホテルをチェックアウト。

まだ朝早いというのに、観光客でにぎわう石垣港から竹富島に向かう観光船に乗り、現地に到着。

船を降りると観光船から少し離れたところに停めてある小船からウエットスーツを着た新城さんが、思いっきり手を振っている。

周りの観光客までもが新城さんを注目するなか、わたしはその視線を横切るように、新城さんの船に駆け寄り どう見ても2名以上は乗れなそうな小船に、乗り込んだ。

すると、興味津々の関西弁のおばちゃん集団がわたしたちに近寄ってきて
「どこ、行かはるのん?」

「何しに来はったん?」と矢継ぎ早に質問をぶつけてくる。

「し、仕事ですぅ、もずくの取材」

『あ〜、そうなんや〜。おねえちゃん、がんばってなぁ〜』

陽気なおばちゃんたちに手を振って見送られながら湾をでると、「水着になったら、着ていた服はこのなかにいれたらいいよ」と 船内の荷物入れを開け、ウエットスーツを渡された。

そうか、やっぱり水着にならんといかんのか。

わたし、ホントにカナヅチなのになぁ。

ここで溺れたら労災だよな、保険証持ってきてないけど大丈夫かなぁ。

いろんなことが頭をよぎるなか、なんとか自分を励まし、風が少々冷たい船の上で、南の海には全く似つかわしくない、 スポーツジム用のかなり地味な水着姿に変身。

その上から、ウエットスーツを着込んだ。

そして小船はいくつかのもずく漁ポイントを見て周ったのち、この日いちばんのポイントにいかだを下ろした。

と、新城さんは、あっという間にシュノーケルとマスクとフィン、それに錘を身体につけ「見ててよ〜」と言いながらどっぼーんと、 海に飛び込み、もずくの収獲を始めた。

使い慣れたナイフを右手、黒い網を左手に持ち、程よい良い長さのもずくを次々に収獲しては、船の上に揚げていく。

そして、ある程度集めたところで「そしたらさ、海に入ってよ」ととうとう海に入る指示が出た。『は、、、はぃぃ』

わたしはダイビングのライセンスを持っているとは思えないような手際の悪さでフィンを着け、そろそろと足から海に入っていく。
ポチャン。

わ!浮いた! と思ったら、新城さんから「こっちこっち」と手招きされ収獲を手伝うようにと合図が出た。

出たけど、足がつかない状況に慌てているわたしは、新城さんを手伝うどころか、近づくことも出来ずに、 その場でクルクルと回るだけで、手伝うどころの騒ぎではない。

プラスティックのフィンをつけているせいで足が上に上がり、身体のバランスが取れないのですよ〜。取れないの〜!

溺れているとしか思えないようなわたしを見た新城さんは、「じゃぁさ、顔だけ水につけて、どんな風に獲ってるか見ててよ」と 役立たずのわたしにも、できるだけ取材をさせてくれようとしている。

が、がんばらなきゃ、 海の中をのぞかなきゃ!うぅぅ。

・・・続く。 

〈取材・文 猪口由美〉
新城さんの島もずく

取材時の写真

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