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こだわりの食を求めて 取材日記

2008/04/25 小倉ふぶき/うすかわまんじゅう

わたしは、これまでに約1400人くらいの生産者や職人を取材してきました。

「セコムの食」で、皆さんにご紹介する商品については、国内どこであっても現地で取材をしていて かつ、バイヤーはわたしだけなので、新商品を出すたびに日本国中を取材してまわることになるわけなんです。

現地でまっていてくれている生産者は、みんなホントに良い方が多く取材に行きながら、元気をもらっているような気分になります。

そして素敵な出会いを重ねるなかで、ただ商品のことを紹介するだけじゃなくて、彼ら生産者にもスポットを当てたい、 と思い書き始めたのが、「こだわり倶楽部」なんです。

その「こだわり倶楽部」で、2008年春にご紹介したのが、和菓子職人の宮川久治さんです。

宮川さんは、大正12年生まれ。港町にある小さな和菓子屋の3代目として生まれました。

その生き様や、商品に対する思いは、「こだわり倶楽部」に詳しく記していますので、そちらをご覧いただきたいのですが、 ここでは、取材したなかで、とても印象に残ったことを書いてみようと思います。

宮川さんは、長男だったこともあり、当然店を継ぐつもりでお父さんやお祖父さんの仕事ぶりを、子供の頃からずっと見ていました。

もちろん和菓子も大好きで、おまんじゅうを手にして嬉しそうに買って帰るお客さんの笑顔も大好きでした。

ところが、ときは戦時下となり、宮川さん自身にもとうとう召集令状が届いたのです。

もちろん、NOはありません。

国の指示のとおり海軍の軍人として出征し、九州で兵隊の訓練を受けました。 そしてある日、とうとう片道切符の戦艦に乗り込むことになりました。 もう死ぬのだ、と思ったそうです。

その戦艦が、敵の攻撃にあったのは、出航して少し経ったときでした。

フィリピン沖を目指していたところを、アメリカの飛行機から空爆をうけたのだそうです。

一緒に乗船した人々の多くがこれで戦死し、真横でその光景を目の当りにし、宮川さんの背中にもまた、銃弾が刺さりました。

空爆が去ったあと、板か何かに掴まり、もうダメかと思いながら海を浮遊していたところを、 たまたま通りかかった日本の戦艦に見つけられ、九死に一生を得たのです。

「私は体が小さいから、きっと敵からは見えなかったんでしょう」穏やかに話してくれたものの、そのときの思いは想像するに 余りあります。

このとき受けた銃弾の欠片は、今も宮川さんの背中に残ったままだそうです。

戦後、家に戻った宮川さんは、店の再開のために奔走します。

和菓子作りに必要な小豆や砂糖は、当時、国の管理下にあり、入手するのは並大抵ではなかったのだとか。 日々、東奔西走し、ギリギリの状況のなか、何とか和菓子を作り続けたのです。

そのときの体験が、彼の菓子作りに大きな影響を与えました。

「戦争のときに命を助けられ、苦しい思いをしながらもこうやってお店を続けられている。 その感謝の思いがあるから、仕事には手が抜けないんです」。

その思いがあるからこそ、宮川さんはどんなに材料が高騰しても、 絶対に原料を安価なものに変えませんでした。

北海道産の小豆が暴騰したときには、売れば売るほど赤字。

それでも、卸問屋が持ってきた海外産の小豆には、手も触れずそのまま持って帰ってもらったのだそうです。

だからこそ、彼のお店に通うお客さんは、安心して買い求めていくのだろうし、100年以上も続く老舗として残ってきたのだと思います。

小さい町の菓子処だからこそ、味を変えたらすぐに町の人が気づき、噂になると共に、当然、客足も減っていきますからね。

宮川さんは、86歳を迎えた今でも、バリバリの現役!店は今、5代目となるお孫さんが継がれています。

お孫さんに「どうして跡を継いだんですか?」と聞いたらこういう答えが返ってきました。

「う〜ん、跡を継ぐとか継がないとか、考えることもなく、自然と菓子職人になっていたんですよね」

宮川さんの周囲の人たちをみていると、彼の長い人生の生き様がとても伝わってくるし、そんな宮川さんだからこそ あんなに美味しいお饅頭を作ることができるんだな、って思います。

砂糖をグッと抑えて丁寧に炊いた餡は、こし餡もつぶ餡も、ほんと〜に美味しいんです。

ただし、とてもデリケートな商品ですので、毎年夏の時期にはお届けを控えています。

美味しいお饅頭を食べたい方は、是非、5月中にご注文くださいね!

〈取材・文 猪口由美〉
小倉ふぶき 12個
小倉ふぶき 18個
うすかわまんじゅう 20個
うすかわまんじゅう 30個

取材時の写真

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