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フランス取材日記
ジャン・ラルマン(シャンパーニュ)その1
ラルマン

心ここにあらず

 列車に乗って約90分後、到着したのはシャンパーニュ地方・エペルネ駅。シャンパーニュ地方は、その名のとおりシャンパーニュ(シャンパン)の街。この旅でお世話になる通訳兼コーディネーターの若い二人と合流し、軽く昼食をとったあと、いまどき珍しいほどオンボロのレンタカーに乗り込んで1軒目に取材するのはプルミエクリュのシャンパンハウス。 気取りの無いやさしげなマダムのサービスで非常に軽快で飲みやすいシャンパンを数種類テイスティング。しかし、わたしの気持ちはすでに2軒目のシャンパンハウス「ジャン・ラルマン」に向かっております。あの、濃厚で存在感のあるシャンパンの作り手に早く会いたいのでございますよ。
 

やっと会えたがっちり体型

 1軒目を早々に切り上げ、ジャン・ラルマンの自宅についたのは、夕刻の3時半をまわったところ。予定時間よりすこし早くついたわたしたちは、先客が帰るのと入れ違いにラルマンに、慣れないフランス語で“ボンジュール”。ラルマンは、スポーツで分けるならラグビーやアメフト体型で、まったくといっていいほど、笑わない。
そのかわり、といっては何だけどおそらく4、5歳くらいと思われるラルマンの長男は、一秒たりともじっとしていることがなく、やたらとすばしっこい。遠くからの来訪者に大喜びのご様子で、まるで糸をつけてくるくる回して遊ぶ、おもちゃの小さな飛行機のように、わたしたちのまわりを旋回している。ある意味賑やかな取材になりそうであります。
まずは、自宅の地下に併設している熟成蔵へ案内してもらう。1mほどの広さの黒く短い石の階段をビデオを回しながらゆっくりと降りていくと、そこはまるで古びたトンネルのような雰囲気。たっぷりの湿り気と埃っぽさが交じり合い空気に重さを感じる。通訳に聞くと、ワインの蔵はどこもこんな感じに湿気が多分にふくまれているんだそう。蔵のなかには、瓶のなかで二次発酵中のものや万全の体制で出荷を待っている瓶が丁寧に区分けされて寝かせられている。

贅沢なぶどう畑

 その後、車で10分とかからないところにあるラルマンのぶどう畑に向かう。途中には、業界でも屈指のシャンパンハウスの畑が広がっている。看板を出してこの地に畑を持っていることをアピールしているということは、きっとこの地区が、とてもよいぶどうが実るということなのでしょう。
 ラルマンの畑は丘の中腹にあり、太陽の光がしっかりとあたるところにありました。
 収穫は終わったというのに、畑にはまだまだたくさんのぶどうが実っている。どうしてかと聞くと、それぞれの木の中で一番出来のよい位置にあるぶどうしか使わないから、その他はいらないんだ、という。日本の農家さんを取材したとき、同じ木になる果物でも実る位置によって美味しさが違ってくるということを聞いたことがある。生食用の農家なら、ランク分けして売ることが出来るけど、ラルマンのぶどうは、このまま放っておいて、そのうち土にすきこんだりして、肥料にしてしまうという。贅沢やなぁ。

ラルマンは笑わない

 実際に、手でぶどうをもいで食べてみた。想像以上にとても甘く、美味。もちろんすっぱいのもあるけれど、ラルマンに、これは甘いよ、と渡されたぶどうを口にして甘くなかったものは一粒もなかった。さすがの選定眼。
では、「セコムの食」の取材恒例の生産者の写真撮影を。通訳を通して「笑ってくださーい」と言っても、ぜんぜん表情を変えようとしない。もしや通じてない?もう一度、「笑ってくださーい」というと、ぼそっと「笑ってるよ」と言い返された。彼は彼で精一杯笑っていたらしい。頑固職人ジャン・ラルマンは、他人に愛想を向けない分、シャンパンつくりに全精力を向けているのでありました。




→取材日記「ジャン・ラルマン (シャンパーニュ)その2」へ



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ラルマンの畑のピノノワール。とっても甘かった!

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ラルマンの自宅前のブドウ畑。

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収穫したブドウをつぶす破砕機。