セコムの食
「安全」「安心」のセコムが選んだ全国各地の美味をお届け 閉じる
トップページ
出発
パリからシャンパーニュに移動
ジャン・ラルマン(1)
ジャン・ラルマン(2)
シャンパーニュとボーヌの街
ドメーヌ フィリップナデフ (1)
ドメーヌ フィリップナデフ (2)
ドメーヌ シャンドン・ドゥ・ブリアイユ
アンヌ・フランソワーズ・グロ
ある日のランチ(1)
ドメーヌ・ベルトー
シャヴィー・シュエ
ある日のランチ(2)
マルク・ジャンボン(1)
マルク・ジャンボン(2)
樽工場
フランス取材日記
ドメーヌ フィリップナデフ その1
ドメーヌ フィリップナデフ

ボンジュール!ナデフ

 ブルゴーニュの北に位置するフィサン村の一角に、フィリップ・ナデフの蔵がありました。門の前に車をとめると、待ち構えていたかのようにナデフ自ら門を開けてくれた。・・・といっても電動なのでボタン一つ押してくれただけではありますが。ナデフは、「セコムの食」ですでにご紹介しているドメーヌ。インポーター氏が前回の訪問時に撮った写真も掲載しているので、顔も知っていたはずなのに、写真で見るよりはずいぶんと穏やかそうな感じ。車から降り、ボンジュール!と挨拶を交わしたあとは、すぐ目の前にある蔵のなかへ。

癒し香の元は新樽

 一昨年に立て替えたという蔵はまだ新しく整然としていた。そして蔵の中には癒し系の香りが一面に広がっている。その香りの元は、このドメーヌがこだわって使っている新樽が発しているもの。楓の木のとてもよい香りがいたします。ナデフが新樽にこだわる理由を聞いてみた。それは、新樽を使うことによりワインにバニラや焼いたアーモンドのニュアンスを与え、よりバランスの取れたワインを作りたいからなんだそう。
 ワイン醸造に使われる樽は、バニラの香りやナッツの香りを与えるために、バーナーで焦げるほどの焼き色をつけるのだが、ナデフの場合、樽の焼き具合は白ワイン用はややしっかりめ、赤ワインの樽はミディアムに焼きあげたものを使用している。
 ただ、新樽を使うということは、古樽を使うとき以上にワイン自体に樽の味わいを与えてしまうために、なかで熟成させるワイン、その元となるぶどうもしっかりと育てて力強いものでなければ新樽の強い香りに飲み込まれてしまうのではないか?と問うと、「全くそのとおり。そのために除草剤などは使用せずに健全なぶどうを育てるように心がけ、醸造の際にもじっくりと低温でぶどうの果実味を守りながら発酵させているんだ」という。

土地の違いが味の違い

 ナデフの赤ワインのうち、マルサネはその果実味が最も表現されているように感じる。ぱんっとはじけるようなかわいらしい果実味が一口目から味わえる。ブルゴーニュの赤ワインを飲みなれていない人でも、その果実味に馴染んでもらえるのではないかと思う。一方、ジュブレシャンベルタンクラスになると、とてもパワフルなワインとなる。ぎゅっと凝縮した果実味がグラスのなかでガツンと音を立てているような印象。英雄ナポレオンは、どこにいくにもこのジュブレシャンベルタン村のワインを手放さなかったというけれど、わたしだって手放したくない。英雄が惚れる、まさに力強い味わい。
また、蔵の中で試飲した白ワインのサントネは、しっかりとした樽香を感じ、完熟した木成りのようなりと豊潤な果実味がとても印象的。酸味も充実していて口当たりのよいワイン。同行者一同、口々に美味いなぁとご満悦。

一級畑へいそいそと

 一通りの試飲が終わったところで、ぶどう畑に場所を移す。一番近くの畑でいいと遠慮して言ったのに、わざわざジュブレシャンベルタンの一級畑“カズティエ”に案内してくれるという。いい人だ。わたしたちのオンボロレンタカーにナデフも同乗し、10分ほど走った小高い丘の中腹に到着。
南向きの斜面は、粘土質に富み、霧雨のせいで湿った土に足を踏み入れると、この旅で一足しか持ってきていない靴に粘土質の土が、冗談でしょう?というほど絡みつく。大げさではなく数歩歩いただけで靴の高さが5cmほど上がるくらい。いやほんとに。 ナデフいわく、この畑の特徴は水はけのよさ。粘土質に加えて大きな石が交じり合った土地であるために水はけがよく傾斜もかなりついていることから日光も十分に採れる。それにより凝縮したぶどうが実るのだそう。先ほど試飲した凝縮感は、この土ゆえなのであります。


→取材日記「ドメーヌ フィリップナデフその2」へ



photo
ジュブレシャンベルタン1級畑。水はけがよく充分に日光を浴びている。

photo
新樽の香りが蔵のなかを穏やかに包み込んでいた。